奇跡

2004年8月1日
起こるはずのないことが起こった。

ピアスが、あった。

どうしてもあきらめ切れなかった。

落としたとしたらあの場所しか考えられなかったから。

もう一度だけ。

そう思って、片道20キロ以上離れたスーパーへ車を走らせた。

昨日くまなく探した個室の床。
もう一度、隅から隅まで探してみる。
昨日と同じところに同じゴミが落ちていた。

まったく昨日と同じ状態。

やっぱりピアスはなかった。

私がもし、ここで誰かのピアスを拾ったらどうするだろう。
店に届ける?
洗面台の上にでも置いておく?
それともこの個室のどこかに拾い上げておく?

トイレットペーパーの少し横の壁に、便座を拭く薬液ケースがついていた。

信じられなかった。

そこにあった。

薬液ケースの上にちょこんと、でも落ちないようにちゃんと載っていた。

誰かが、ここで私のピアスを拾って、踏みつけられないようにそこに置いてくれたんだ。

きっと昨日あわてて私が戻ってきたときから、もうそこにあったに違いない。
その時は床ばかり見ていて、まったく気がつかなかった。

信じられない気持ちで手にとってみた。

あれから約24時間。

私の元に戻ってきてくれた。

どうして今日、また行ってみようと思ったんだろう。
どうして今日はそんな場所に眼が行ったんだろう。

考えるほど不思議でしょうがない。

だからこれは奇跡。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索