久しぶりに採血話

2001年9月11日
フロントガラスに吹きつける雨。
「前見えねえよ!」
と叫びながらの出勤。

外は嵐だし、こんな日は患者も少ないだろうな〜なんて考えは甘いのだ。
どういうわけか、患者ってやつは台風だろうが雪だろうがやってくる。
そりゃあ普通の病院だったら分からんではない。病気は待っちゃくれないからね。
でも、ウチは外来は予約制の特定疾患病院だよ?
癌の手術のフォローで、3ヶ月に一回検査のために来院なんて人が、「いや〜、今日はすごい雨でねぇ」なんて言いながらやってくる。
いいじゃん、予約来週に入れなおせば。

などと文句たれてても仕方がないので採血に行く。
それでも火曜日は外来もそれほど多くない。採血も採っても採っても患者が並んでいるというほどは混まない。
余裕かましていたんだけど…。

ものすごく難易度が高い採血だった。
血管が見えない人、針を刺すと血管が逃げる人、血管に入っても途中で採れなくなる人がたてつづけにやってきて、いやな汗を書きながらの採血になった。
だったらジャンジャンバリバリ切れ間なく、患者の顔を見る間もなく採ってる方が気は楽なんだよね。

しかしまあ採血も慣れたもので、失敗しても、「血管細いんですね〜」とか、「血管が硬くなってて逃げちゃうんですよね〜」などと、上手に患者のせいにしながら、なんとかこなしていけるようになった。
とにかく弱いところを見せちゃいけねえ、私は採血ベテランですって顔をしてやってればどうにかなるもんだ。

そんなこんなでようやく採血の時間が終わろうとしているころ、本日のラスボス登場。
69歳のオバちゃん(おバアちゃん?)。
採血の難易度も高いのだが、私が必死で血管を探している間、トークが止まらない。
こういう人っていつもはとてもありがたい。
適当に話を合わせながらゆっくりじっくり血管を探せるから。
でも、今日のオバちゃんは「ここは採れない、ここで前に採ったけど、途中で出なくなって…」と、注文がうるさい。
さらに、「よっしゃ」と決めていざ針を刺そうとしているのに、トークが止まらないから針が刺せない!
集中している時に、話し掛けないでお願いだから。
終わってもすぐ帰らないし…。
そして待合に出てからも、他の患者とでかい声で話しているのがずっと聞こえていた。

私の中のブラックリストに登録。
「スピーカーオバちゃん・69歳。マシンガントークに要注意」

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