誤解もされなかったのはちょっと悔しい
2001年9月4日「佐倉さん、治験事務局から、えーと…(メモを見ながら)絨毛性ゴナドトロピンのサブユニット定量と、尿試験紙法の検査ってできますかってお電話なんですけど…」
新人のSが訊きに来た。
「治験」というと、一応検査部では係の私のところになんでも来てしまうが、今回の検査項目は外注で、さらにオーダリング端末から依頼できるかという質問だったので、折り返し電話すると言って一度電話を切った。
近くには上司Fさん。
「Fさん、HCGの試験紙法って院内でやってます?」
「えー…前は婦人科の外来でやってたんだけど、オーダリングになってからはどうだったかな…」
そこに通りかかったオーダリング担当のKさんをつかまえて、Fさんが訊く。
「HCGの定性ってオーダリングに入ってた?」
Kさんはすぐに端末をひらいて調べてくれた。
「あるよ。院内でやってる」
「試薬って検査部にはないですよね?」と私。
「婦人科の外来においてあるんじゃない? 外来の看護婦さんに電話して…」
言うか言い終わらないかのうちに、せっかちなKさんは受話器を取っている。
が、時は夕方、もう外来は終わってしまったらしく、誰も電話に出ないらしい。
「ちょっと処置室で訊いてみるよ」
言いながら処置室に続く階段を降りて行った。さすがせっかちなKさん。(電話も数コールで「出ない!」って切ってたし)
騒ぎ(?)を聞きつけて、先輩Uさんともう1人の新人Nが集まってくる。
「どうしたの?」
「今、治験事務局から電話で…」
と、私が説明し始めた時、Kさんが嬉しそうに走って戻って来た。
「佐倉さん、あったよ!」
はい、と渡してくれるHCG定性試験用試薬。
一般にいうところの「妊娠反応試験紙」
べつに持ってこなくてもよかったのに…もう、せっかちなKさん。
「…佐倉さん、相談には乗るから」
Uさんが肩を叩いてくる。
「ち…違いますよ! 治験で使うからっ…」
…なんて必死で弁解するような純情キャラじゃないんだな、悲しいことに。
「絶対Uさんには相談しませんよ。一時間後には病院中に知れ渡るじゃないですか」
「あ、わかった? 院内メーリングリストで全職員に流すって」
検査部では大爆笑で終わったのだが、処置室では「検査部でHCGの試薬を借りていった」という話がちょっとした問題になった…とか、ならないとか(笑)
新人のSが訊きに来た。
「治験」というと、一応検査部では係の私のところになんでも来てしまうが、今回の検査項目は外注で、さらにオーダリング端末から依頼できるかという質問だったので、折り返し電話すると言って一度電話を切った。
近くには上司Fさん。
「Fさん、HCGの試験紙法って院内でやってます?」
「えー…前は婦人科の外来でやってたんだけど、オーダリングになってからはどうだったかな…」
そこに通りかかったオーダリング担当のKさんをつかまえて、Fさんが訊く。
「HCGの定性ってオーダリングに入ってた?」
Kさんはすぐに端末をひらいて調べてくれた。
「あるよ。院内でやってる」
「試薬って検査部にはないですよね?」と私。
「婦人科の外来においてあるんじゃない? 外来の看護婦さんに電話して…」
言うか言い終わらないかのうちに、せっかちなKさんは受話器を取っている。
が、時は夕方、もう外来は終わってしまったらしく、誰も電話に出ないらしい。
「ちょっと処置室で訊いてみるよ」
言いながら処置室に続く階段を降りて行った。さすがせっかちなKさん。(電話も数コールで「出ない!」って切ってたし)
騒ぎ(?)を聞きつけて、先輩Uさんともう1人の新人Nが集まってくる。
「どうしたの?」
「今、治験事務局から電話で…」
と、私が説明し始めた時、Kさんが嬉しそうに走って戻って来た。
「佐倉さん、あったよ!」
はい、と渡してくれるHCG定性試験用試薬。
一般にいうところの「妊娠反応試験紙」
べつに持ってこなくてもよかったのに…もう、せっかちなKさん。
「…佐倉さん、相談には乗るから」
Uさんが肩を叩いてくる。
「ち…違いますよ! 治験で使うからっ…」
…なんて必死で弁解するような純情キャラじゃないんだな、悲しいことに。
「絶対Uさんには相談しませんよ。一時間後には病院中に知れ渡るじゃないですか」
「あ、わかった? 院内メーリングリストで全職員に流すって」
検査部では大爆笑で終わったのだが、処置室では「検査部でHCGの試薬を借りていった」という話がちょっとした問題になった…とか、ならないとか(笑)
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