午前中、顕微鏡で標本を見ていたらお腹があやしくなってきた。

だいたいが便秘体質で、それこそコー○ック飲んじまいたいと思うほど苦しい時もあるくらいだから、こんなチャンスを逃す手はない。
すぐにトイレに駆け込み、スッキリサッパリ♪
便秘が解消した日は、性格が変わるんじゃないかと思うくらい気分もよくなるのよね。

しかし、その後とんでもない事態が私を待っていた…。

ほぼ誰もが予想はつくかと思うが、その通りのベタなオチだったわよ。
紙が、トイレットペーパーが5センチほどしかないという。

補充しとけよ、前のヤツ!!

そしてさらに恐ろしいことに、いつもは後ろに置いてある予備のペーパーが…ない…。

あああああ。
ピンチです。大ピンチです。
今、このトイレで遭難しようとしている人がいることなど、誰も知るわけがない。
私はこの、狭い空間で、たった1人で死んでいくのか?
たすけて! たすけてぇぇぇ!!

たとえば偶然Mがトイレに入ってきてドアの上からペーパーを投げてくれるとか、そんな奇蹟が起こるわけもない。
(第一、誰か入ってきてもそれがMと確認しようがないわな)
紙はドアを隔ててほんの数歩、いや、ドアを開けて大きく1歩前に出れば届く位置にあるのに、私の目にはドアのむこうに積んである、「命の紙」の山が見えるのに、どうしてもそこに届かない。

ここで私に残された手段はふたつ。
? 下着をそっと上げ、さっとドアを開け、紙を取って中に戻る。しかしこの作戦は下着を汚してしまうかも、というリスクが伴う。
? 下着を上げず、ケツ丸出しのままマッハの速さでドアを開けて紙を取る。もちろん?よりはるかにハイリスク。

しかし私には白衣がある。これでやばいゾーンだけは隠せる。開けちまうか? 
いや、いくら検査部のイロモノキャラといえども、いくらなんでもヨゴレ過ぎじゃないか?(なぜか気持ちが?に傾いている…)
いやいや、検査部の人ならまだいい(いいのか?)が、このトイレはオペ室の家族待合室の前だ。患者の家族に見られたら、笑って済ませる問題じゃない。

時間にしたらきっと1分足らず。
しかし永遠とも思えるほど長い逡巡ののち、私の心は決まった。
それは「ギリギリ肌に触れない程度に下着を上げ、白衣を下ろし、ドアを開けて紙を取る」という作戦。
もうやるしかねえ。

心が決まればあとは実行あるのみ。
誰も入って来ないことを祈りつつ、内鍵に右手をかける。

鍵を開け、ドアを開け、(ちょっと腰がひけた格好で)1歩踏み出し、左手で紙をつかみ、そのまま個室に戻る。
この間、約2秒!(推定)


…こうして私は無事生還した。

最後に流れていく紙を見ながら思ったこと。
「今日の日記のネタはこれで決まりだな」

ああ… 
こんな自分…大好き。

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