朝から晩までTと一緒
2001年3月18日Tと初めて出会ったのは2年前の2月28日だった。それまで勤めていたバイトさんが辞めるため、その後を受けてやはりバイトとして面接に来たのがその日だ。
当時私は血清検査室にいた。Tは輸血検査室のバイトとして来たのだが、その頃私は輸血検査室の仕事を覚えるため、週2日間トレーニングに行っていた。そこでTを初めて見た。
第一印象は「ちっちゃくて大人しそうな子」 年齢は私と同じか少し下くらいに見えた。Tはその後すぐ採用されたものの、一緒に働くことは少なく、言葉を交わすこともほとんどないまま1ヶ月が過ぎた。
そして4月。私は輸血検査室に異動した。ここからTとの付き合いが始まる。
翌年の3月にはTは今働いている調剤薬局の正社員となることが決まり、結局一緒に仕事をしたのはちょうど1年だったが、その後も付き合いはずっと続いている。
このT、出会って間もない頃から妙に気が合い、急速に親しくなった。わりと人見知りする私には本当に珍しいことだ。
その一番の理由はなんといっても「ツボが一緒」ということだと思う。
たとえば笑いのツボでいうなら、同じモノをおもしろいと思うのはもちろん、相手がこれから言うことに対して笑う準備が常にできていて、期待通りのことを言ってくれたりということが一緒にいて何度も起きる。だからいつも、Tと会うと大爆笑。笑いすぎて毎回涙をこぼし、やはりよく一緒にいるMなどは時にあきれ顔。それでも笑いは止まらない。
笑いだけでなく、怒りのツボも共通していて、許せないと思うことや、腹立たしいと感じる時がやはりとても似ている。逆に他の人が怒りを覚えていても、「いや、これはべつに腹立たないな」というのもある。
他にも考え方や興味を持つものがあまりにも似ていて、とにかく一言でいうなら「波長が合う」ということだろうか。
だから一緒にいてものすごく楽。そしてもちろん楽しい。
今日はTとまずは昨日のバッグを買いに行った。もちろん朝一で。
ところがない!! 私がその店を出てから閉店までのわずか数時間のうちに、売れてしまった!
ちっくしょう! 昨日Mにさんざん「戻ろうよ」と言ったが、あれはこんな事態を予感してのことだったのか。
こうなるとどうしてもあのバッグが欲しくなってくる。別の店を探してみることにした。
しかし行こうと思ったデパートは駐車場待ちの大渋滞。ここに並んでもいつになったら入れるのか…。さすが車の多い地方都市。
仕方なくバッグはあきらめ、もうひとつの目的、Tのアパート探しをはじめることにした。
が、これが大変。今度Tが転勤になる薬局の付近は所狭しと家が並ぶ住宅地で、道は車一台通るのがやっと、そして行き止まりあり、工事中ありで、不動産屋を探し出すのにも一苦労。地図もあったのに何回も同じ場所をさまよい、2人して「ここどこ〜」「さっき通ったよ」を繰り返しつつの大乱闘になってしまった。
その甲斐あってか掘り出し物の物件を見つけることができた。…疲れたけど。
闘い済んで、日が暮れて…。
バッグをあきらめきれない私は、午前中に混んでいて入れなかったデパートに再チャレンジすることにした。Tにそのことを言うと、とことん付き合ってくれるという。いい奴っ。
今度は車も停められ、売り場に直行。そして玉砕。またなかった…。結局高い駐車場代を払わなければならなくなった。
しかし、「欲しいものがなかったこの店に金を落としたくはないんだよ」というTの言葉、そしてまったく同じ考えの私は、商品券を買うというせこい手に出、1時間無料になる分だけ商品券を買い、駐車代を浮かせた。
この商品券で他の店で買ってやる!
こうなると、どうしてもあのバッグが欲しい! 最初の店に残っていたならもしかしたら迷ったあげく買わなかったかもしれないが、ないとなると欲しい。まんまと心理トリックにはまってしまった気がするが、でも欲しい。
もう手に入れないと気がすまない私は、閉店間際の別のデパートに飛び込んだ。そして…とうとうブツを発見! もう迷いはない。そのままお買い上げ。
Tと2人、遅めの夕食を食べながら気がついた。
商品券、使い忘れた。
私のバカ〜!
当時私は血清検査室にいた。Tは輸血検査室のバイトとして来たのだが、その頃私は輸血検査室の仕事を覚えるため、週2日間トレーニングに行っていた。そこでTを初めて見た。
第一印象は「ちっちゃくて大人しそうな子」 年齢は私と同じか少し下くらいに見えた。Tはその後すぐ採用されたものの、一緒に働くことは少なく、言葉を交わすこともほとんどないまま1ヶ月が過ぎた。
そして4月。私は輸血検査室に異動した。ここからTとの付き合いが始まる。
翌年の3月にはTは今働いている調剤薬局の正社員となることが決まり、結局一緒に仕事をしたのはちょうど1年だったが、その後も付き合いはずっと続いている。
このT、出会って間もない頃から妙に気が合い、急速に親しくなった。わりと人見知りする私には本当に珍しいことだ。
その一番の理由はなんといっても「ツボが一緒」ということだと思う。
たとえば笑いのツボでいうなら、同じモノをおもしろいと思うのはもちろん、相手がこれから言うことに対して笑う準備が常にできていて、期待通りのことを言ってくれたりということが一緒にいて何度も起きる。だからいつも、Tと会うと大爆笑。笑いすぎて毎回涙をこぼし、やはりよく一緒にいるMなどは時にあきれ顔。それでも笑いは止まらない。
笑いだけでなく、怒りのツボも共通していて、許せないと思うことや、腹立たしいと感じる時がやはりとても似ている。逆に他の人が怒りを覚えていても、「いや、これはべつに腹立たないな」というのもある。
他にも考え方や興味を持つものがあまりにも似ていて、とにかく一言でいうなら「波長が合う」ということだろうか。
だから一緒にいてものすごく楽。そしてもちろん楽しい。
今日はTとまずは昨日のバッグを買いに行った。もちろん朝一で。
ところがない!! 私がその店を出てから閉店までのわずか数時間のうちに、売れてしまった!
ちっくしょう! 昨日Mにさんざん「戻ろうよ」と言ったが、あれはこんな事態を予感してのことだったのか。
こうなるとどうしてもあのバッグが欲しくなってくる。別の店を探してみることにした。
しかし行こうと思ったデパートは駐車場待ちの大渋滞。ここに並んでもいつになったら入れるのか…。さすが車の多い地方都市。
仕方なくバッグはあきらめ、もうひとつの目的、Tのアパート探しをはじめることにした。
が、これが大変。今度Tが転勤になる薬局の付近は所狭しと家が並ぶ住宅地で、道は車一台通るのがやっと、そして行き止まりあり、工事中ありで、不動産屋を探し出すのにも一苦労。地図もあったのに何回も同じ場所をさまよい、2人して「ここどこ〜」「さっき通ったよ」を繰り返しつつの大乱闘になってしまった。
その甲斐あってか掘り出し物の物件を見つけることができた。…疲れたけど。
闘い済んで、日が暮れて…。
バッグをあきらめきれない私は、午前中に混んでいて入れなかったデパートに再チャレンジすることにした。Tにそのことを言うと、とことん付き合ってくれるという。いい奴っ。
今度は車も停められ、売り場に直行。そして玉砕。またなかった…。結局高い駐車場代を払わなければならなくなった。
しかし、「欲しいものがなかったこの店に金を落としたくはないんだよ」というTの言葉、そしてまったく同じ考えの私は、商品券を買うというせこい手に出、1時間無料になる分だけ商品券を買い、駐車代を浮かせた。
この商品券で他の店で買ってやる!
こうなると、どうしてもあのバッグが欲しい! 最初の店に残っていたならもしかしたら迷ったあげく買わなかったかもしれないが、ないとなると欲しい。まんまと心理トリックにはまってしまった気がするが、でも欲しい。
もう手に入れないと気がすまない私は、閉店間際の別のデパートに飛び込んだ。そして…とうとうブツを発見! もう迷いはない。そのままお買い上げ。
Tと2人、遅めの夕食を食べながら気がついた。
商品券、使い忘れた。
私のバカ〜!
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